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小津安二郎監督「晩春」を日本酒で勝手にスタイリスト

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こんにちは、インスタで大好きな日本酒ばかりあげてる管理人です。

昨晩、小津の映画をみてる時
なんとなく思いついたのでやっちゃった。

なにを?

日本映画黄金期、この時代の映画には必ずと言っていいほど日本酒がでてくる。

そこで勝手に劇中の日本酒をスタイリストしてみた。

 

小津安二郎監督「晩春」劇中に出てくる日本酒を勝手にスタイリストしてみた

小津安二郎監督「晩春」とは?

松竹映画(1949年)白黒108分

脚本・野田高梧/小津安二郎のゴールデンコンビですね。

撮影・厚田雄春

出演・笠智衆原節子月丘夢路杉村春子/宇佐美淳/三宅邦子/三島雅夫

 

あらすじ 

早くに妻を亡くし、それ以来娘の紀子に面倒をかけてきた大学教授の曾宮周吉は、紀子が婚期を逃しつつあることが気がかりでならない。周吉は、妹のマサが持ってきた茶道の師匠・三輪秋子との再婚話を受け入れると嘘をついて、紀子に結婚を決意させようとするが、男が後妻を娶ることに不潔さを感じていた紀子は、父への嫌悪と別れの予感にショックを受けてしまう。マサの持ってきた縁談を承諾した紀子は、周吉と京都旅行に出かけ再度心が揺れるが、周吉に説得されて結婚を決意する。紀子が嫁いだ晩、一人家に残る心を決めた周吉は、人知れず孤独の涙を流す。

 

 

 

イマジナリーラインをまたいだ切り返し、ローポジション、規則正しい役者の仕草、小津監督の映画は小津調とよばれ、これらの唯一無二の演出は、もはや芸術として確立されている。大好きな映画監督のひとり。

 

14:37分のシーン 紀子(原節子)と小野寺(三島雅夫)のお燗酒をスタイリスト!

紀子:お酌してあげましょ

叔父様:なにかもらおうか

この場面で紀子は徳利の底を平気で持ってるから、ぬる燗で飲む日本酒をスタイリストしたい。

お店の規模は20席〜25席くらいのシンプルな小料理屋"多喜川"

銀座に買い物に来ていた紀子、偶然出くわした小野寺と紀子の父周吉も馴染みの"多喜川"へ。

 

小野寺の再婚について、紀子から汚らしい、不潔と言われ戸惑う小野寺。

2016年、不倫騒動で揺れた芸能界、紀子ならどのようなお言葉をおかけになるのか!

再婚でここまで言われてしまった小野寺さんに乾杯。

 

ちょっと暴走気味の紀子の発言をやんわりと包み込んでくれそうなお酒、且つ、気品溢れる紀子と知識人小野寺の会話の邪魔をしないお酒。

 しかもぬる燗で!

そうなると、このシーンに合う日本酒は、人気銘柄(福井県)黒龍酒造が醸す九頭龍シリーズより"九頭龍 逸品"を人肌燗〜ぬる燗で。飲み飽きしないやわらかな味わいと爽やかな酔い心地で、黒龍酒造のなかでもっとも気軽に楽しめるお酒とはいえ、黒龍酒造が造るわけですから、リーズナブルなお酒とて国産酒造好適米を使用。

 

20:00分のシーン 曾宮(笠智衆)と紀子と小野寺のお酒をスタイリスト!

曾宮:少しぬるいな

紀子:あら、じゃ、

曾宮:いい、あとの熱くして

この場面では、小野寺が熱燗を希望していたにもかかわらず、紀子と父曾宮の会話から少々ぬるめのお酒がきた。小野寺さん残念…。

このやり取りの前に、紀子の父曾宮は

曾宮:あるのかい?

と紀子にお酒の有無を聞くわけだから、いつも晩酌しているわけではなさそうだ。いつも晩酌するなら日本酒はあって当然、「あるのかい?」って聞き方はしないと思う方が自然。

 

紀子はあまりお酒を飲まない、曾宮も家ではたまにしか飲まない、そうなるとわりと前に買っておいたお酒がまだ残ってたって感じだな?曾宮が購入してたとして。たまに購入する人って、まったくこだわりのないタイプか、これと決めたらテコでもぶれないタイプか…父周吉は教授。自分の身の回りのことを娘にやらせている父かぁ、こりゃ習慣にうるさそうなタイプだな。典型的な保守的で変わったものを受け入れない。

だから周吉は、日本酒買うなら決まった銘柄を購入する。

このシーンに合う日本酒は、お燗も抜群で、いまや人気銘柄に育った"あたごのまつ 鮮烈辛口"

「究極の食中酒」「究極の三杯目」を目指して醸される(宮城県)新澤醸造店の昔からある代表銘柄。

歴史ある"愛宕の松"を、究極の食中酒を造るんだと、現社長のブレない理念で醸しそしてリニューアルさせた"あたごのまつ"

ブレない気持ちがどこか周吉とかぶってみえて仕方ないのだ。しっかりとした酸がお燗にしたときに味の輪郭を整え、切れ味も最高。

 

1:41:34分の シーン 曾宮と北川アヤ(月丘夢路)のお酒をスタイリスト

紀子が嫁にいったその帰り、馴染みの"多喜川"にて。

娘が嫁にいった父親の気持ち、まだ経験ないけど心中お察し申し上げます。ラスト周吉がリンゴ剥くシーン、印象的です。

飲んでも酔わない、酔えないでしょう。この心境。

でも、周吉とアヤ…なんか禁断の…的なものを感じてしょうがないわ。

嫁にやった後の親父には正当なお燗酒がいいんだろうが、敢えて真っ向勝負を避け、ちょっと禁じ手やっちゃうよ。

禁断の愛に期待しつつ、禁断の生酒お燗といこう!

ガツンと原酒でパンチの効いた味わいで、独特の酸味、しかも生酒!おまけに英国人杜氏が醸す(京都府)木下酒造、すべてにおいて唯一無二。

"玉川 山廃純米無濾過生原酒"で禁断の生酒お燗。五味が力強く表現されコクもキレも抜群。これ、あとで腰取られるよ。

 

小津監督とお酒、これは切っても切れない縁がある。

北鎌倉に円覚寺にある小津監督のお墓には、いまでもたくさんのファンからいろんな種類のお酒がお供えされてるよね。

 

この当時の役者って、艶っぽくていいな。